ロボ団に加盟しようと思ったきっかけ
船井総研のプログラミング教室イベントでロボ団だんちょーの重見さんに会ったのがきっかけでした。教育版レゴ® マインドストーム® EV3のことはそれ以前に、アフレル社から営業を受けていたので知っていました。その時は、カリキュラム等はなく「こんなロボットがあるんですが、学童の事業でいかがですか?」という話があったけど、カリキュラムがないと遊びには使えるけどビジネスには難しいな、と思ったんです。
でも、重見さんは自分でカリキュラムを作ろうと思ったんですよね。EV3に出会ってから3年でその形を作っていて、正直すごいな、と。
当時、子どもがいる友人から「プログラミング教室作ってよ」と言われていたんです。周りにはプログラミング教室がないこともあって「作ってもいいかな。作れるかな」と奮起したのが始まりでした。
開校当初に苦労したこと
門配(小学校前でのチラシ配り)やポスティングを全部自分ひとりでやっていました。最初はプログラミング教室がめずらしいということもあってドーンと来たんですが、やはり少しずつ減ってきました。仕事の合間や夜中に1日2,000枚ずつ、半月くらいかけて2万枚を配りました。大変でしたが、最初に自分の足で門配をすることで校区や地域のことがよくわかりました。
WRO愛知大会立ち上げへの想い
藤が丘校の開校当初、WRO JAPANの愛知大会は中部大学で実施されていましたが参加枠が限られていて予選への参加にもハードルがありました。WRO愛知大会をより大きな規模でも開催するために大会立ち上げに名乗りを上げ、挑戦しました。
当時は今のようにオンラインで打ち合わせという文化もなかったので毎回関わるメンバー全員が教室に集合して、役割分担を決め、事前準備の時間や負担も少なくありません。それでも、大会に挑戦したい!という子どもたちの願いを、また、さくらキッズがのポリシーである「世界に羽ばたく」という想いのもと、WROで「世界を目指す」ことを叶えられればと尽力してきました。
そして、その願いが2021年のWROで実現したのです。THE ONLINE WRO INTERNATIONAL 2021」のレギュラーカテゴリ ジュニア部門でロボ団藤が丘校の生徒たちが世界5位入賞という快挙を果たしてくれました!
WROで世界大会を目指す子どもたちは「ロボ部」に所属して大会の練習を行ないます。そこでは、もちろん指導も行ないますが、子どもたち自身が目標に向かって、主体的に学ぶ姿勢が見え、ぐんぐんと力をつけていくのを目の当たりにするんです。その姿を見て、日本の教育を変えるのは知識教育ではなく実学なんだと実感してします。
開校してから嬉しかったこと
中学校に通う女の子から電話がかかってきたんです。学校の"仕事をしている人にインタビューをしよう"という宿題で。自分が直接教えている子ではなかったけど、いつも校舎で会うとニコニコ挨拶してくれるんですよね。何故かその子のお父さんがすごくオープンマインドでよく話もしていて、その子がロボ団の仕事に興味を持ってくれて、宿題の課題として選んでくれたことが余計に嬉しかったですね。
あと、公立の小学校でロボットプログラミングの指導法について教えてほしい、と依頼されたことも嬉しかったです。コロナ禍に入る直前の2020年の1〜2月くらいですね。ちょうど小学校でプログラミングが必修化になるタイミングで。世界大会に出場した生徒が通っている学校でした。その小学校ではレゴ® WeDoを8台購入していて、プログラミング教育に対して力を入れていましたね。でも、買ったはいいけど「どう活用したらいいかわからない」「教科と結びつくイメージがわからない」と悩んでいて、という依頼だったんです。
そのときに、体育の授業でラクビーの作戦会議をするアプリを作りました。教育委員会や他の学校の先生も見に来ていて、「日本の教育を変える」一歩になったら良いな、と密かに思っていました。
本部のサポートや研修について
ロボ団全体も小さい組織から大きな組織に変わってきているところだと思います。 常に最新のやり方を実践していて、既存のやり方にとらわれずに新しい手法にチャレンジしている印象です。コロナ禍でのオンラインレッスンはその最たるもので、全国一斉休校でレッスンが出来ない中、柔軟に対応してくれました。正直なところ、早すぎてついていけず苦しいこともありましたが、そのパワーやスピード感が見習いたいと思っています。最新技術等の新しいものを常に取り入れ、変化を恐れず、変化し続けること。子どもたちにも見習って欲しいですし、その変化が子どもたちに背中を見せることに繋がっていると思っています。
今後の目指していきたいこと
「日本の教育を変える。知識教育よりも実学を」 ここまでお話したことにも繋がりますが、今の日本の教育はどうしても知識教育に寄ってしまっているので、実学の中で学べることって何事にも代えがたいと思っています。ロボ部は、目標があるというだけで子どもたちが自発的にどんどん学んで、吸収して、力をつけていきます。その姿を見て、本当にすごいと思う。学校教育の中だと、生徒会や文化祭がそれにあたると思うんですが、自分たちで主体的に学ぶ姿勢を養う教育をもっと日本の教育に取り入れていけたらと考えています。
新しい加盟先に伝えたいこと
プログラミング教室の位置づけがだいぶ高まってきて、その必要性は認知されてきているので追い風だと思います。由度が高いのでやる気があればどんどん挑戦出来ますし、自分の想いを叶えることができます。子どもたちの成長と共に、自分も常に成長し続けることが楽しくて、それがやりがいに繋がっています。