保護者のみなさまへ
ここ数年、数ヶ月、数日、もの凄いスピードで社会は変化しています。
今の子供達が大人になった時、どんな社会になっているでしょうか。
ほとんどはまだわかりません。ですが少しずつわかって来たこともあります。
今日はそんな、少し未来の社会のお話。
子供だけでなく社会で働く皆さまにも、影響のある変化の第一歩。
少し難しいお話ですが目を背けずに、読んでみてください。
同一労働・同一賃金
2020年4月から、順にこのような仕組みが実施されることはご存知でしょうか？
聞いたことない！という方のために
今日はまず、この同一労働・同一賃金について出来るだけわかりやすく説明しようと思います。
実はものすごく単純です。
これは「正社員とアルバイトやパートさん、賃金の差をつけるのはなし！！」という新ルールです。
同じ時間を働いたら正社員もアルバイトも同じ給与！ということです。
日本の正社員の平均時給は約2300円、学生・主婦さんの時給は平均約1100円です。
この差を無くして、１時間働いたらアルバイトの学生やパートのお母さんは時給2300円に上がる。というものです。
、、、
そこそこ衝撃の新ルールじゃないですか？
これを読んでいるアルバイトやパートさんは「やったー！！！！」と両手を挙げて喜んでいると思います。
ただ、実はそうでもない。やっぱり、しっかり裏があります。
そもそも、2020年の4月から会社やお店の売り上げが急に上がる訳ではありません。
ですので、正社員とアルバイトの給与を統一するためには現状、
正社員の給与をアルバイトに合わせる。という方法しかありません。
こうなると次は正社員の皆さんは不満に感じるはずです。
ここからがこの同一労働・同一賃金の面白いところです。
基本的に働く時間が同じであれば、同じ給与が支払われるのですが、
知識や経験、能力（スキル）で賃金に差をつけることは認められています。
？？
つまり、同じ１時間でもアルバイトの君と、正社員の彼じゃ出来ることや内容が全然違うよ！
と説明ができれば給与に差をつけていいんです。
さらに、最悪、同一労働・同一賃金を守らなくても企業やお店に一切罰則がないんです。
？？
しかもこれ、会社が正社員の給与を下げるしかない！と判断した時。
必ず労働組合というところを突破しないといけません。
労働組合は構成上、100%正社員です。給与は下げられたくないので、まず突破させません。OKを出さないです。
？？
いよいよこれは、何か意味はあるのか・・・
一つだけ確かなこと
決定的に変化する点が一点だけあります。
会社は正社員に給与を多く支払っている理由を説明をアルバイト・パートさんに説明する必要がある。
ということです。
正社員の彼は１時間の間にこれだけの成果や結果を残してくれるからだ！という説明は成り立ちます。
→ 能力で差をつけることは認められているから。です。
言い換えると、彼はこの会社に長く居るから。という説明は成立しなくなるということです。
→ シンプルに正社員だから給与が高いとなってしまうから。です。
つまりこれまで当たり前だった、会社に長く勤めると給与が上がるという
年功序列の仕組みが、難しくなった。ということです。
これからの社会は、少しずつ、でも確実に実力社会になっていきます。
未来の社会
今の子供達が大人になって、働く頃には、
少なくともこれまでのような、良い大学を出て一つの大企業に勤めることで得ることができた
安定した生活は約束されない時代になっています。
たくさんの情報や知識が誰でも簡単に検索出来る時代に
「長く働いているから」という理由は通用しなくなっている。ということです。
少し未来の社会は、すでに形を変えつつあります。
答えや知識を暗記させ、点数を競わせるこれまでの教育と
問題を探し出し、自分で答えにたどり着くための教育。
これからの時代を生きていく子供達にとって、どちらの道を用意してあげるかは、
保護者である皆さまが、まずは考えてみてください。
それでは、次回をお楽しみに。
