みなさん、こんにちは。
埼玉県さいたま市浦和区にあるロボット・プログラミング教室「ロボ団北浦和校」です。
すでに小学生や中学生は夏休みなっているかと思います。ただ新型ウィルスの影響もあり、夏休みはいつもよりも短いそうですね。例年であれば宿題や自由研究は悩みの種になっているかもしれませんが今年はどんな感じでしょうか?
もし自由研究の課題がまだ何か決まっていない場合、レゴを使って工作に挑戦するのもよいかと思います。
そんなわけで今回はこんなものを作ってみました。
もしかしたらお父さん、お母さんは昔に見かけたことがあるかもしれません。
なつかしのいわゆるマジックハンドの一種です。そしてこれに似たオモチャがかつて販売され、100万個以上の大ヒット商品となったことがあります。任天堂が発売した「ウルトラハンド」です。
任天堂は今でこそ「ポケモン」や「あつまれ どうぶつの森」、「ニンテンドースイッチ」などのゲームで有名な会社ですが、かつては花札やトランプを作っていた小さなおもちゃ会社でした。それが今日の日本を代表する企業の一つになるにはいくつかのステップがありました。その一つがウルトラハンドの大ヒットです。そしてこれを作ったのは今は亡き横井軍平という人で、実は任天堂の礎を築いた人のひとりでもあります。
彼は「枯れた技術の水平思考」という独自の哲学で知られていました。
水平思考という考えは、もともとエドワード・デボノという学者が提唱したもので、おそらく横井氏はそこからフレーズの着想を得たのでしょう。要は「既存にある使い古された技術を組み合わせることで全く新しいものを作ろうという考え方」です。そしてこうした考え方が任天堂を世界的な企業に押し上げた原動力の一つとして考えられています。
全くのゼロから何かを作り始めることは非常に大変ですし、才能や資金が必要になります。それに比べれば「今までにあるもの」を「今までとは違った組み合わせ」で「何かを作る」ことはそこまでは難しくはありません。また予算が比較的にかからないという利点もあります。
こうした発想の転換で何かを作ることは、コロンブスの卵ではありませんが、後になって気づいてみれば当たり前のことであったりします(そこに最初に気づけるかどうかがまた重大なポイントですが……)。そしてこのウルトラハンドも使われている素材は決して高価でもなく、技術的にも難しくはありません。けれどその組み合わせ次第では閉塞された状況を打ち破ることもできるという事例なのだと思います。
みなさんも、せっかくの夏休みです。
今までになかった組み合わせから新しいものを作ることに挑戦してみてください。
きっと景色が変わると思いますよ。
ただそれが大きく花開くにはほんの少しだけ勇気や偶然も必要かもしれません。
と、言うのもこのウルトラハンド。実は新人社員だった横井軍平が仕事をサボッて遊びで作っていたものが元だったそうです。
遊びで作っていたものですから当時の任天堂の社長(山内溥)に見つかった時は横井氏はひどく怒られると思ったそうです。けれど山内社長は怒るどころか「それを商品化せい」と命じたそうです。結果、それが大ヒットにつながりました。仕事中に自由なアイデアで遊んでいた社員、そこからアイデアを見抜き認める社長。その両方がいたという幸運がなければこのウルトラハンドは世に出なかったことでしょう。
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「こんな時に……」ではなく「こんな時だからこそ」新しい機会に参加し、新しい組み合わせを試してみてはいかがでしょうか?
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