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中学受験に活かせる小学生の習い事

中学受験に習い事は不要?

小学3年生にくらいになると、ママたちの間で中学受験や塾選びが話題になり始めます。一般的に中学受験対策は3年生の終わりから4年生にかけて始めるのが良いと言われています。実際に大手塾の中学受験コースの多くは小3の2月開講が多く、その理由は受験に必要な学習範囲を勉強するには大体3年間が必要だと考えられているからです。3年に及ぶ学習計画を実行するのは自宅での家庭学習だけでは難しいと言わざるを得ません。小学1年から塾に通い中学受験のための勉強を始めているお子さんもいらっしゃいますが、中学受験をさせるべきか迷いつつ塾通いを検討する親御さんも多いのではないのでしょうか。水泳・英会話などこれまで続けてきた習い事は諦めて、塾一本に絞るべきなのか?多くの方が悩まれています。

塾に通い始めたら他の習い事は諦める?


塾通いを始める時に不安なのが他の習い事との両立はできるのか、ということです。目指す中学校の難易度や通う塾によって多少の差はありますが、小6にもなると週に3〜5日、一日3時間は当たり前で週末には学力テスト。その上で夏休みや冬休みは毎日のように特別講習があり、まさに休む暇もありません。そのような状況では今まで通りに習い事を続けるのは非常に難しいと言わざるを得ません。塾通いをきっかけに習い事を諦める子どもたちは少なくないのです。

塾と習い事を両立するメリット

では習い事は受験対策にとってデメリットでしかないのでしょうか?一概にそうとは言えません。そろばんで身につく計算速度は算数学習の効率を飛躍的にアップさせますし、水泳で培った基礎体力や健康な体は受験勉強にとても大切です。東大生の2人に1人はピアノを習っていたという調査結果も示すとおり、習い事は決して勉強の邪魔者というわけではないのです。もちろん進学塾の受験対策コースは多忙です。ですが習い事によっては合間の時間をうまく使って通い続けることは可能ですし、安易に諦めてしまうよりも続けさせたほうが良い結果が出ることもあるのです。

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続けることで勉強のモチベーションアップにも!


子どもたちの体力や時間配分を考えると、習い事を辞めさせようと考えるのは仕方のないことかもしれません。しかし子どもたちの気持ちはどうでしょうか。大好きで一生懸命続けてきた習い事を取り上げられてまで行かされる塾に、子どもたちは喜んで通うことはできるでしょうか。それよりは多忙な塾通いの合間を縫ってでも、習い事を続けることで「勉強」も「習い事」も頑張る気持ちになれるのではないでしょうか。習い事を続けたいから勉強をがんばるという動機づけになったり、勉強の合間の気分転換として習い事を挟んだり、習い事はうまく使えば勉強のモチベーションアップに非常に有効なのです。

習い事を続けるためのポイント

現実問題として、受験勉強をしながら習い事を続けるのはなかなかに難しいことです。うまく両立させている子どもたちはどのようにしてこの二つを継続させているのでしょうか。そしてその保護者はどのように子どもたちを導いているのでしょうか。

個人のペースで習えるものは続けやすい

今通っている習い事が塾の時間と被ってしまうと続けにくいですね。もし個人レッスンなど1対1で通う習い事であれば、習い事の先生に相談してレッスン時間の移動を調整してもらえるかもしれません。楽器演奏などの個人レッスンが主な習い事は続けやすい傾向があります。大抵の教室はどのような形にしても習い事を続けて欲しいので、レッスン時間の変更や振替、レッスン回数を減らすなどの相談に乗ってくれるでしょう。スポーツ系ならスイミングのような個人競技であれば、本格的ではなくても空き時間に通い続けることで気分転換や運動不足の解消にもなり一石二鳥です。他にもプログラミングや英会話などオンラインレッスンが盛んな習い事も時間や場所を選ばないので塾通いの合間でも続けやすい習い事です。あらかじめ撮影された動画を受講するスタイルなら自分のペースで続けることができます。

チームスポーツ系の習い事を続けるのは難しい?


一方、サッカーや野球のようなチームスポーツ系の習い事を続けるのは難しいと言わざるを得ません。団体競技はチームメイトとの練習が必要なので、自由に時間変更するわけにはいきません。大会や試合は土日に行われますし、その場合一日中拘束されるのが普通です。これでは模試や特別授業に参加することは難しいですよね。また練習不足や欠席が多くなることでチームや友達に迷惑をかけてしまう、と子どもたち自身がチームに居づらく感じてしまうケースも多いようで、チームスポーツと受験勉強の両立はなかなか難しいのです。

しかし中にはそのスポーツの名門校を受験するなど、そのスポーツ自体が受験勉強のモチベーションになる場合もあります。受験の目的がはっきりしているために意識が高く、計画的に集中して勉強に取り組むことができます。その場合は安易に辞めさせるのは逆効果かもしれません。さらに最近は少子化の影響もあって子どもたちを集めることが難しいので、少しでも長く参加してほしいという考えのスポーツチームも少なくありません。コーチや監督とよく相談した上で、少しの間中断する、出席率は低くなるが続けていく、などのより良い選択肢を考えましょう。

小学5年生で問題なく両立できているかがポイント

習い事と受験勉強の両立ですが、うまくやれるかやれないかを見極めるポイントが「小5ポイント」だと言われています。多くの子どもたちが習い事を辞めるのは小4〜小5です。小4は受験対策の塾通いと習い事の二者択一で塾通いを選んだケース、小5は両立しようとがんばってみたものの、やはり無理だったケースです。特に小5は通塾や模擬試験の回数が増え、基礎固めからより発展的な勉強に進みます。小4まではがんばってみたものの、習い事にまで手が回らず諦めてしまうことが多いのです。受験一本に絞るのは早いほうが良いですが、大体小5の夏までに見極めることができれば、まだ充分受験に間に合います。大事なのは子どもたちが納得して習い事を辞めることができるかです。無理をしすぎていないか、お子さんの様子をよく見ることが大切です。

そして、ここをうまく乗り越えることができているお子さんは受験勉強と習い事を両立させる習慣が身についています。6年生になってさらに通塾回数や授業時間が増えても、習い事とのバランスをうまく取ることができるでしょう。好きなことを続けていられるので気持ち的にも無理なく受験に向かうことができますし、6年生の夏から受験本番までの最後の半年だけは勉強一本に集中するなどのメリハリをつけることで一層のレベルアップが期待できます。

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目標学力への到達度をチェック


一口に中学受験と言っても目指す中学によって目標とする学力は大きく違います。目指す学校の学力や傾向を把握し、子どもたちの学力の到達度や得意教科の傾向によっては志望校を変更することも視野に入れておきましょう。多くの学習塾では公開テストや学力診断テストといった模擬試験を実施しており、子どもたちが今どのレベルにいるのかを確認することができます。毎月行なっている塾や、塾生でなくても受験できる試験も多く、結果は郵送やwebでチェックできます。うまく利用して目標学力への到達度を子どもたちと共有するようにしましょう。

スケジュール管理と切り替えが大事


おおよそ3年にも及ぶ長い受験期間を乗り切るにはスケジュール管理が必須です。習い事を続けながら挑むのなら尚更です。思いついたときに「勉強しなさい」と言っても子どもは反抗するだけで、親子ゲンカが始まるだけです。スケジュールを立てることで、子どもたちが自主的に勉強する習慣をつけましょう。スケジュール立てにもいくつかコツがあります。まずは「親子で考え、子ども自身に決めさせること」。一方的に押し付けられるスケジュールは子どもたちにとってかなりのストレスで、守るどころか「どうやって破ろうか」を考えてしまいます。しかし子どもたちが「自分で決めた」スケジュールならば守ることは当たり前。取り組む意識が違います。親子で一緒に考えることも大切です。そしてスケジュールには必ず余白を取りましょう。例えば「算数1時間」と「国語1時間」の間には10〜15分の休憩時間を取るなど休憩を挟むことで頭を切り替えることができ、集中力を維持したまま勉強することができます。ある程度やってみたらスケジュールを見直すことも大切です。勉強科目を入れ替えたりして無理なく続けられるスケジュールにしていきましょう。

おすすめは本人が好きな習い事を一つだけ選ぶこと


塾に通いながら習い事を続けるのは本当に大変なことです。習い事は諦めて塾一本に絞るほうが子どもの負担も軽くなります。しかし好きな習い事を取り上げられて「あなたの将来のため」に塾に通えと言われても子どもたちは納得できません。子どもたちの思い描く将来は「スポーツ選手」や「ピアニスト」であり、「教室で勉強すること」ではないからです。そこでお勧めはまず「塾+1つの習い事」に絞ってみること。複数の習い事をしている子には優先順位をつけさせて、一番好きで続けたいと思うものを選ばせましょう。ここでも大切なのは子どもたち自身に選ばせること。親が続けてほしい習い事では意味がありません。「ここだけは」という拠り所を作ることで厳しい受験勉強にも立ち向かうことができるのです。

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中学受験に活かせる低学年からの習い事


受験と習い事の両立は難しいと言われていますが、これはタイムスケジュールに注目した場合の難しさであって、中学受験に活かせる習い事もあります。そのような習い事は低学年から始められるものも多く、学習や考え方の基礎づくりに役立つものです。

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英会話


2020年4月から小学校での英語教育が必修化され、5年生からは「英語」が科目化されました。また、首都圏模試センター(https://www.syutoken-mosi.co.jp)の発表によると、2021年度の首都圏の中学入試では143校が英語入試を実地したそうです。英語が必修科目となった年の生徒が受験生となる2022年度には、英語入試を実施する学校がさらに増えると予想されています。英語教育の重要性は増すばかりです。

そこで役立つのが英会話スクールです。スピーキングやリスニングは小さい頃に始めるほうが身につきやすいと言われており、多くのスクールは就学前から通うことができます。何より小さい頃から英語に触れていることで「勉強」としての英語学習の負担が圧倒的に小さくなります。その分の時間や労力を息抜きや他の勉強に使えるので、受験勉強を有利に進めることができます。さらに英会話スクールは新型コロナが流行する前からオンライン授業を行っていたところが多いのでリモート授業のサポートもしっかりしており、感染症の心配もなく安心して始めることができます。

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プログラミング教室/プログラミングスクール

2020年から小学校でも必修化されたことにより人気が高まっているプログラミング教室。
プログラミングを学ぶことで論理的思考力や問題解決能力、コミュニケーション能力などが鍛えられると言われています。論理的思考力や問題解決能力は受験勉強に大いに役立ちます。私たち保護者世代が子どもだった頃の暗記型の詰め込み学習ではなく、思考力が問われる時代です。自分で考えることで習ったことを深く理解して習得することができます。またプログラミングを学ぶ中で算数や理科の学習の要素が取り入れられたりしているので、自然と算数や理科についても学ぶことができます。実際にプログラミングを習っているお子さんは算数や理科が得意になるケースも多いとか。中学受験に活かせる習い事と言えるでしょう。

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そろばん


そろばんを習っていた子とそうでない子の暗算力には大きな差があります。これは算数の学習において非常に有利です。他の生徒たちが計算・検算に時間を使っている間に、次の問題に取り掛かることができます。また、小学校ではドリルなどの退屈な反復計算が宿題として出されることが多く、そのせいで算数に苦手意識を持つ子も多いのですがそろばん経験者にとってはこんな計算は朝飯前。多くの子どもたちが苦手な科目である算数が得意であることは、学習全体で大きくリードすることにつながります。

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右脳開発系の習い事


右脳開発系の習い事といえば真っ先に上がるのが幼児学習教室です。フラッシュカードやイメージトレーニング、暗唱などで脳を活性化させ、何かを専門的に学習するというよりはIQを高めようという目的の教室や教材が多いようです。他にもよく知られた習い事の中にも右脳開発に良いと言われている習い事があります。その代表がピアノとスイミングです。

一言で言えば、ピアノは究極のマルチタスクです。楽譜を読み取り、最大10本の指(場合によってペダル操作で足さえも使います)を思い通りの強さ・速さで動かし、自分の出した音を聞き取りながら理想の音に修正していく。その作業を行いながらも次に演奏する楽譜を読み取っていかないといけない。その上ピアノは他の一般的な楽譜と違い、ヘ音記号の低音部楽譜とト音記号の高音部楽譜を同時に演奏します。とにかくやることが多いので大脳全体が大いに刺激されるのです。

そしてスイミング。体力作りに良いのはわかるのですが脳に良いのは意外、と思われた方も多いのではないでしょうか。柔らかい水の感触や適度な水温は心地よく、セロトニンという脳神経物質を多く分泌させリラックス効果があると言われています。そして普段陸上で生活している私たちの姿勢は前後と左右の2Dですが、水中になると深い/浅いという要素が加わり3Dで体をコントロールしないといけません。これにより小脳が活発に働くだけでなく、水による皮膚への刺激が脳全体を活発化させると言われています。ピアノとスイミングが長らく「東大生が習っていた習い事」トップ2なのも偶然ではないのかもしれません。

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習い事を続けたまま挑戦しやすい新しい入試のカタチ

グローバル化やIT技術の発展により、将来求められる人材や適性が急激に変わってきています。中学受験を取り巻く環境も同じです。これまでのように難関私立校を目指すことだけが中学受験ではないのです。公立でも中高一貫が増加しており、これまでとは異なる教育方針や受験方法を採用する学校も少なくありません。私たち保護者世代にはなかった様々な受験をご紹介します。

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ポテンシャル入試(習い事入試)とは?


近頃、スポーツや芸術分野に優れた才能を持つ子どもたちを入学させる「習い事入試(ポテンシャル入試)」を行う中学校が出てきています。スポーツ推薦や一芸入試はその分野に実績のある生徒を募集し専門家を育てることを目標にしていますが、ポテンシャル入試は様々な分野で努力を続けトレーニングを受けてきた子どもたちに英語力やコミュニケーション力を身につけさせ、より良いキャリアデザインにつなげることが目標です。専門性を研ぎ澄ませるだけではなく、可能性を広げていくことを重視します。受験科目は作文と面接だけというところもありますが、多くの学校では従来通りの教科型入試と併用されています。漢字検定や英語検定を持っていれば級に応じて加点されるという学校もあり、習い事を直接入試に活かすことができるケースです。

自己PR型入試/プレゼンテーション型の入試


東京の中村中学や宝仙学園でいち早く導入されたのが自己PR型入試/プレゼンテーション型入試です(中村中学では「ポテンシャル入試」宝仙学園では「リベラルアーツ入試」)。事前に用意した資料に基づいて自己PRをするのですが、その資料の形式は様々です。例えば「日本一入試方法の多い学校」を自称する宝仙学園では「学習歴報告書」という形式を取っており、習い事を含め小学生時代に打ち込んできた活動を「学習歴」として報告書にまとめて提出。面接ではそれにより自分がいかに成長できたか、これからはどうしたいかをアピールします。形式自由のある学校では紙芝居形式や試験官に対するクイズ形式でプレゼンした受験生もいたそうです。いずれも子どもたちの現在の学力だけでなく、学習や他の活動に対する「意欲」を評価しようという試みです。

総合型入試/適性検査型入試


公立の中高一貫校では総合型入試/適性検査入試を行う学校が増えています。あくまで公立なので、教科ごとの学力で選抜するのではなく、教科枠にとらわれずに適正を検査するという理念があるからです。総合型入試とは、従来の科目ごとの知識や理解を問う「教科型入試」とは異なり、複数の教科の知識や理解を前提にそれらを融合して考える教科横断的な試験です。7リットルの容器と3リットルの容器を使って5リットルを計る「油分け問題」や、入射角と反射角を用いてボールの転がりを考える「ビリヤード問題」の解法を説明させます。適性検査型入試は答えの無い問題を考えたり、身近にありながら普段は気がついてないことを考える試験です。総合型/適性検査型の試験では単なる知識や理解だけではなく、物事を理解する「読解力」とそれを考える「思考力」やそれを伝える「文章力」「表現力」が問われます。「思考力」や「表現力」は一朝一夕に身に付くものでは無いので早めの訓練が必要です。

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口頭試問型

口頭試験とは提示されたことを理解し、その理解についての質疑応答が課される試験です。理解を自分なりに発展させる力やそれを伝えるコミュニケーション力が評価されます。約50年前から口頭試問を取り入れている桐朋学園では、まず40分の授業を受講、その後試問室に移動して質問に答えるという形式を取っています。そこでは理解を積み上げる力・発展させる力・それを伝える力だけでなく、初めて学ぶことに対する姿勢、たとえ間違っても考えを柔軟に修正していく力が問われます。

思考力入試


思考力入試とは文字通り受験生の思考力を試す入試で、入試方法は学校により多種多様。与えられた課題を受験校の図書館で調べてレポートするものや、たまたま席が近かった受験生同士でグループワークを行うものなど。中でも一際ユニークなのが東京の聖学院中のレゴブロックを使った試験です。試験は2019年に北海道で起こった「ハンターが警察官立ち会いのもとクマを駆除したところ、公安委員会から鳥獣保護違反で書類送検された」事件を取り上げ、「クマと人との共存のために、国や地域は具体的にどんなことに取り組んでいけば良いか」をレゴで表現し、文章でそれを説明することが求められました(問題文は一部省略しています)。高齢化による狩猟免許所持者の減少、それに伴う獣害の増加、里山の管理、絶滅の恐れのあるクマの保護、それらに対する自治体の取組など、様々な角度から問題を考える必要があります。さらにそれをレゴで表現して文章で説明するという表現力を求められます。

このような思考力入試はまるで知的ゲームであり、進学塾で入試対策するだけでは対策できません。普段から物事に対して関心や興味を持ち、考えてみるという習慣を身につけておくことが大切です。

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英語入試


前述の通り、2022年の入試は初めて小学校で英語が教科化された世代が受験する入試です。実質的な「英語入試解禁年度」であるという専門家もいます。2021年には首都圏の143校が実施したとご紹介しましたが、首都圏の私立中学は312校ですから約半分の学校が英語入試を行ったことになります。中には「スペルミスに関しては減点なし」のように英語を使おうという意欲を評価する学校もあります。各学校の募集要項には英検何級程度という目安やListening・英会話面接といった形式が書かれていることも多く、目標とするレベルや必要な能力を確認することができます。グローバル化やSNSの浸透のおかげで世界中の人と気軽にコミュニケーションすることは当たり前になりつつあります。これからも入試に英語を取り入れる学校は増え続けることでしょう。

子どもの「好き」を諦めない


習い事も中学受験も子どものためを思ってすることです。でもその思いが子どもたちを苦しめていては意味がありません。子ども達はプレッシャーに潰され、親にはイライラが残るだけです。中学受験をすることでどんなメリットがあるのか、そのために何を我慢して何はしなくて良いのか、よく考えて子ども達に話してあげてください。一方的に無茶なスケジュールを押し付けたり、好きな習い事を突然辞めさせたりすることは子ども達に大きな傷を残すかもしれません。結局、受験と習い事の両立は難しくて習い事を諦めることになるかもしれません。それでも一緒に考えて悩んであげることで、子ども達は親を信頼することができます。自由を奪って勉強を押し付けてくる「敵」ではなく、目標に向かって一緒に頑張る「味方」になるために、子どもの「好き」を諦めないでいてください。

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